違いは、科学的根拠と熊本唯一の専門性

第3回痛みを感じる7つの原因(痛みシリーズ)

いつも、LIGHT SWELLのブログを見て頂きありがとうございます。

痛みについて9回にわたりブログを投稿していますが、その3回目になります。

第2回では、膜組織について投稿させて頂きました。ミルフィーユ上の層のような構造をしており、ウェットスーツのように全身を包んでいます。さらに、その組織にはとても敏感なセンサーが点在しており、感覚として情報を脳に入力します。

大切なのは、脳は良い情報か、悪い情報なのか判断できないので、入力された情報をそのまま処理します。

つまり、痛みを良くするためと思い「強く揉んだり叩いたりすることや、変なマッサージ」などの間違った情報をそのまま処理をして、かえって身体を悪くしてしまうという事です。

だから、科学的根拠に基づいて専門的に身体を調整する事が重要です。

では、なぜ、私たちのカラダは痛くなるのでしょうか?

今までの臨床経験や論文のデータ等をもとに、7つの痛みを感じる原因を提示しましたので、何か思い当たることはないか、ご自身の身体を振り返ってみてください。

バンザイをしたときに、腕をしっかり上まで伸ばす事ができなかったり、腕を回したときにゴキっとイヤな音がして左右で違いを感じたり、すぐに疲れて長い距離を歩けなくなったりしていませんか。

そのような自覚があったら、身体のあちこちがカチコチに硬くなっていて痛みを感じやすい状態になっていると思われます。

「痛みを感じる7つの原因」

1.加齢による身体の変化

残念なことに、人の身体は年を重ねるごとに、膜組織のもとであるコラーゲンやエラスチンなどのタンパク質が自然と減少してゆきます。

例えば、足の裏の土踏まずのアーチを支えているのは、靭帯という膜組織です。年を重ねていくと、靭帯が弱くなり、土踏まずを支えきれなくなり潰れてしまう場合があります。

小さな小石が靴に入っていただけで気がつくほどに、足の裏には感覚を感じるセンサーが豊富に点在しています。センサーが集まる足の裏の形が崩れると、悪い刺激が脳に届いてしまうため痛みを感じてしまう事があります。

2.職歴など、環境要因の影響

身体の柔軟性は、その人がもって生まれた体質(遺伝的要因)に加えて、日頃の運動習慣や生活習慣などの環境要因が影響を受けるとされています。

特に、1日の内で最も長い時間を過ごす職場環境の影響は大きなものとなります。

一般的にデスクワークなどの長時間の同一姿勢は、背骨や骨盤周りの筋肉を硬くする要因と言われています。

これは、第1回でもお伝えしたように、長時間同じ姿勢をとり続けると身体を支えるために重要な身体の内側にある、お腹の中の圧(腹腔圧)を下げてしまうからです。

人の神経システムを大まかにとらえると、身体の外側の筋肉であるアウターマッスルを使うシステムと、内側の筋肉であるインナーマッスルを使うシステムに二分されます。

このシステムは意識的に使用することはできません。

歩いている時に、単独の筋肉を意識して使用した人がいないように、1歳の子供が歩くときに意識して筋肉を使わずとも歩けるように、無意識に身体が必要な筋肉を選択して使用しています。

デスクワークの場合は、主に身体の外側の筋肉が使われています。

ところが、外側の筋肉ばかりを使い続けてしまうと、内側の筋肉であるインナーマッスルの働きが弱くなり、腹圧を下げ身体の悪い連鎖が始まり痛みにつながってしまいます。

3.目の使いすぎや、心的ストレス

例えば、パソコンやスマホの画面をずっと凝視したり、仕事中や家事などで感じる心的なストレスでも身体を硬くするもとになります。

デスクワーク中は、眼球を一点に固定しないで例えば50分作業をしたら、10分はリセットの時間をもてるように工夫するとストレスの緩和にもなり、腹圧の低下を防げます。

日常生活にこのような良い習慣を取り入れることでも、身体は長持ちしていきます。

4.手術や服薬などの影響

手術は、切開した部分の大きさに関わらず、縫合の際に膜組織がよじれたり、ねじれてしまう原因を作ります。

膜組織がよじれて、筋肉や神経などの周辺の組織を引っ張ってしまうと、それが痛みにつながってしまうのです。手術を受けた後に痛みを感じる方が多いのには、膜組織が影響しています。

5.転倒や事故などの影響

転倒や事故などの場合も、靭帯が切れたり伸びたりする場合があります。また関節が曲がって変形すれば、一緒に膜組織も引っ張られていまい、後になり痛みが出てきかねません。

6.糖分過多な食生活

身体の柔らかさを失わせる原因は、食生活にも潜んでいます。必要以上に甘いものを摂取すると、余った糖分が膜組織に沈着して硬くなります。

身体の柔らかさは全身を包んでいる膜組織の影響を受けますので、身体が硬くなると腹圧の低下につながり、やはり痛みやすい身体になってしまいます。

7.膜組織のゆがみによる、脳と身体のリズムの不一致

これは、1から6までのことを包括するのですが、これまで説明してきた様々な理由から、膜組織は加齢とともにゆがんできたり、硬くなって動きにくくなります。

すると、膜組織の表面に点在している感覚を脳に伝えるセンサーが、今までの身体とは違った情報を脳に伝えてしまい、脳と身体の良好なリズムが乱れリズムの不一致となってしまいます。

人の身体は、心臓が一定のリズムで鼓動しているように、意識せずに呼吸が一定のリズムで行われているように、脳と身体も神経を伝いながら情報の入力と出力を一定のリズムで行っています。

このリズムが不一致となることで、脳には良くない不良な刺激や情報が入力されてしまいます。

いかがだったでしょうか?7つの痛みを感じる原因を提示しましたが、当てはまるものはありましたか。

痛みの無い長持ちする柔らかな身体は、内側のインナーマッスルで支えられているため、腹圧が高く膜組織も柔らかい状態です。

しかし、痛みだらけのカチコチな身体はインナーマッスルの働きが弱まり、外側のアウターマッスルが過剰に働いているため腹圧が低く、膜組織も硬くなるので同じ運動や感覚だったとしても、それを痛みと感じてしまいます。

あなたの身の回りに、健康の為に筋トレ(外側のアウターマッスルを鍛えること)を一生懸命しているのに痛みが出ている人やストレッチやヨガ(過剰な膜組織の伸長はゆがみやねじれの原因)を頑張っているのに痛みが出ている人はいませんか。

良いと思っていた健康情報だとしても間違った情報であることはよくあります。身体を真剣に調整する場合には、科学的根拠に基づいた知識が必要です。でなければ、せっかくの努力も痛みの増強やパフォーマンス低下につながってしまいます。

これまで、病院勤務していた時に担当させて頂いた患者さん達を思い起こせば、不調を訴える人の大半は、脳と身体のリズムの不一致が原因でした。

LIGHT SWELLは、痛みや身体の不調を専門とした理学療法士による科学的根拠に基づいたコンディショニングを行います。

お身体にお悩みがある場合はぜひご相談ください。

次回は、身体の調子とリズムの関係を掘り下げて考えてみたいと思います。

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