違いは、科学的根拠と熊本唯一の専門性

(産後ケア)ウィメンズヘルスケア②

第1回目は骨盤底筋群に関してブログを書かせて頂きました。

多くの方に見て頂き本当にありがとうございます。

女性の身体は、とてもデリケートです。筋トレで解決するということはありません。

また医療の発展とともに新しい科学的知識も更新されていますので、どんどん皆さんに正確で新しい情報をご提案していきたいと思います。

今回は妊娠中から分娩時、出産後の骨盤の広がりについてです。

妊娠中から分娩時、出産後の骨盤の広がり

妊娠中はホルモンの作用により、特に子宮や骨盤周囲の筋および靭帯の弛緩性が増加します。

妊娠中、妊娠継続のために分泌されるホルモンのうち、リラキシンは、骨盤周囲の靭帯、特に恥骨結合(左右の骨盤を結ぶ股前面の組織)や仙腸関節(腸骨と仙骨の関節でお尻周囲の関節です)が緩む方向に強く作用します。

リラキシンの分泌は妊娠初期にピークとなることから、妊娠10〜12週ごろには恥骨結合や仙腸関節の動きが大きくなります。

つまり、骨盤の広がりはホルモンの作用による必要な身体の変化なんです。

さらに妊娠の準備のために作用するホルモンにより(プロゲステロンおよびhCGの作用により)軟骨部分の吸水性が増加して分娩に向けて約1cm広がるといわれています。この作用により、骨盤内の骨盤底筋群や靭帯は引き伸ばされてしまいますが、産後3〜6ヶ月で回復されるとの論文報告もあります。

この骨盤の広がりは分娩にとても重要な役割を持ちますが、反面骨盤内の筋や靭帯が引き伸ばされることで、腰背部痛や骨盤周囲の痛みの原因となることがあります。

骨盤の広がりに対する調整

上記で書いたように、引き伸ばされた骨盤内の骨盤底筋群や靭帯は産後3〜6ヶ月程度で回復に向かうとの報告があります。しかし、それでも骨盤が広がったままで腰背部痛や骨盤周囲の痛みが続き、生活が苦痛となる場合にはコンディショニングが必要になります。

でも一般的には、骨盤矯正ベルトを締めることが多いと思います

確かに、骨盤矯正ベルトにて痛みが緩和したとの報告もあります。

ただし、一般的な腰部痛と同様に骨盤矯正ベルトを常に装着することで逆に骨盤周囲の筋活動性が低下することも考えられます。(一般的な腰部痛が増悪した場合、コルセットの装着期間が長くなることで、コルセットを外した後も痛みが増悪することがあります)

しかも、骨盤が広がる原因は分娩に向けての準備としてホルモンが分泌されることです。

それを無理矢理骨盤矯正ベルトで締めるのは、自然ではありません。

第1回でも書かせて頂きましたが、骨盤周囲の筋には骨盤底筋群だけでなく靭帯や筋膜などの膜組織が存在し、その膜組織を締める働きである前庭迷路感覚が、妊娠出産後は赤ちゃんのお世話や不眠などの体調の崩れにより日常生活の中で低下します。それにより、膜組織が引き締められず骨盤が広がった状態が継続するとも考えられます。

まとめ

妊娠・出産産後の骨盤の広がりは、妊娠後のホルモンの影響による自然な現象です。さらに、産後3〜6ヶ月で自然に骨盤が締まるとの報告があります。

この自然な現象を無理矢理、力で調整したりマッサージしても意味はありません。むしろ、姿勢を崩してしまい、より体調が乱れてしまうことが考えられます。

筋の活動性を高めつつ、腹圧を高めインナーマッスルを高めることで骨盤を締めることができます。激しい筋トレや矯正的なマッサージではなく、神経や筋膜の調整を行いつつ適切に前庭迷路感覚を高める必要があります。

さらに、ウィメンズにおける体調の崩れは産後だけではなく、産後時間が経過した状態でも適切な調整が可能です。

ウィメンズヘルスケアについて専門的に調整が可能です。

体調不良やお身体でお悩みの際は、お気軽にご相談ください。

熊本市東区御領2丁目1-2-2

科学的根拠に基づいたパーソナルヘルスケア

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