違いは、科学的根拠と熊本唯一の専門性

専門的な産前産後ケア

ライトスウェルは、熊本で唯一世界理学療法士連盟ウィメンズヘルス:女性の健康と骨盤帯グループに所属しており、最新の科学的根拠と世界の動向から最新のお一人お一人の状態にあった調整をご提案させて頂いています。

ウィメンズヘルスケアは、産前産後ケアはもちろんのこと、PMSや自律神経系の調整、女性の特異的な足部の崩れによる膝の痛みなど、女性のリズム不調などが関与しています。それは、マッサージやストレッチ、筋トレでは解決できません。

ヨガを行うにしても、崩れたままで行っても効果は少ないです。

身体を調整することは、本来のリズムを調整することでもあります。

そこで今回は、ウィメンズヘルスケアの中でも、産褥期から産後の生活に焦点を絞り説明していきたいと思います。

産褥期について

産褥とは、妊娠・分娩を終了した母体が、ほぼ非妊娠時の状態に回復するまでのことを指します。

その期間は、生理学的変化を踏まえおおよそ6〜8週と定義されています。

しかし、非妊娠時の状態にまで回復するとはいえ、全て戻るわけではありません。

子宮などは元の状態に戻りやすいですが、乳房が乳汁を産生するといった変化も起こります。

産褥期の身体の変化を9つ挙げてみたいと思います。

①ホルモンの変化

ホルモンは著しく変化します。特に、プロラクチン、プロゲステロンとエストロゲンは産褥期初期に短時間で急激に減少していきます。そして、およそ1週間で非妊娠時の値に戻りますが、この急激な変化により身体に不調が生じ産後うつの原因の一つとして考えられています。また、産前産後の痛みを我慢している場合、産後うつの発生率は3倍以上というデータもあります。

②子宮復古

子宮は、分娩直後から産後4〜6週程度にかけて収縮と弛緩を繰り返しながら非妊娠時に戻っていきます。

③悪露

産褥中にみられる性器からの分泌物のことを指します。分娩直後は、赤色で徐々に褐色から白色に変化し、産後4から6週で出てこなくなります。子宮の収縮と弛緩によって褐色だった悪露が赤色に戻ることもあります。

④会陰部の疼痛

分娩時、必要に応じて会陰を切開したり、裂傷をきたしたりすることがあります。育児だけでなく、日常生活に支障をきたすほどの痛みになることは想像に難しくないですよね。

⑤帝王切開後の疼痛

入院中の疼痛管理で落ち着いたはずの痛みが、育児や活動量の増加によって悪化してしまうことが報告されています。一般的には、帝王切開後の術部は産後4週間ほどで治癒されますが、問題は手術により発生した結合組織の硬度の高さです。

⑥母乳分泌

産後は母乳を分泌するために重要なプロラクチンとオキシトシンの作用により乳汁が分泌されます。

⑦精神的な変化

分娩数日後から出産後のホルモンの環境の急激な変化に加え、生活環境や身体的要因などが関連し、精神的な不安定さが生じ、軽度のうつ状態になる方いらっしゃいます。長期化することで、乳児はもちろんのこと家族関係にも大きく影響を与えますので、早めにご相談くださいね。

⑧腹直筋離開(DRA)

妊娠中に大きく引き伸ばされた腹直筋が、左右に離開された状態を言います。臨床上、2横指以上離開がある場合を腹直筋離開と判断します。割合として、妊娠35週では100%、産後6ヶ月では30から40%の方が離開を起こしていると報告されています。もちろん、全身が膜組織によって包まれている人間において離開を起こしている腹部だけの問題というわけではありません。骨盤底や原因不明の疼痛や腰部痛、腹部臓器ヘルニアを起こしてしまうこともあります。この腹直筋離開を含む調整は、筋トレなどでは改善を示すことが難しく専門性を有します。

⑨排尿障害や便秘

産褥初期の膀胱の緊張低下、分娩時の神経・尿道括約筋の圧迫などの影響で、排尿困難、尿閉、残尿、尿失禁などを伴うことがあります。多くは、数日間で自然に改善するとされていますが産後3ヶ月しても軽快しない腹圧性尿失禁の約92%は産後5年経過しても持続するというデータがあります。便秘に関しては、産後数日は腸管蠕動運動が低下します。これに加え、排便することで外陰部の裂傷等による疼痛が増悪するのではにかという心理的なストレスにより、さらに便秘になりやすいというデータもあります。

産後の生活の変化

産後1〜2ヶ月:この時期の母体は出産時の影響を受け、腹壁や骨盤底が弱いため、臥床時間を長く取ることが必要です。しかし、赤ちゃんの世話などが原因であったり上記で書いたようにホルモンの急激な変化により産後うつとなる方もいます。

産後3ヶ月:この時期になってくると、授乳トラブルも落ち着いてきて生活リズムも整う時期となります。しかし、夜泣きなどで十分な睡眠が夫婦ともに取れなく疲れが溜まりやすい時期でもあります。

産後6ヶ月:この時期は赤ちゃんの変化もみられ生活に幸せを感じ、さらに出産時の身体の変化も自然に落ち着き、体調も整いやすくなります。しかし、赤ちゃん体重も増え腰部痛や膝の痛みなど身体的なストレスも見られはじめます。

ポイント→これらの時期に、片方でばかり赤ちゃんを抱っこしていたり同じ姿勢ばかりとっていると、脳内の身体の形が崩れてしまいます(ボディスキーマの崩れ)。なるべく、左右交互に抱っこしてあげたり、身体の痛みを無理しないようにしましょう。

産後1年:個人差がありますが、月経が再開したり卒乳を迎えたりと、大きな意味で非妊娠時の状態に回復する時期でもあります。しかし、姿勢の崩れや腹圧の低下による腰部痛や骨盤底の問題、仕事復帰や保育園入園時のストレスを感じることも多いです。家族や社会との関わり方や育児の悩みなど身体・精神的にストレスが溜まり過ぎない工夫が必要となります。

まとめ

女性は妊娠出産を迎えることで、大きな変化を迎えます。

しかし、基本的には自然に回復することがほとんどです。逆に、強制的に骨盤を調整したり無理な運動を行うことで余計な問題を発生させてしまうことがあります。骨盤帯を整えるといったことも耳にしますが、強靭な靭帯(密性結合組織)で構成された骨盤を人間の力で戻すということは、解剖学的にも難しいです。実際にライトスウェルに体調不良で来られた産後の女性に状態を確認すると骨盤調整などの調整を行われたことがある方も多くいらっしゃいます。

産後は、ホルモンの変化で骨盤は妊娠前の状態に戻ろうとします。しかし、産後の身体状態や赤ちゃんとの関わりの中で、身体が崩れ筋膜や神経および血管が絞扼し、腹圧が低下することで骨盤底や体調に問題が発生することがあります。

これらの問題に対しては、専門的に産後ケアを行う必要があります。

前半でもお伝えしましたが、ライトスウェルは世界理学療法連盟ウィメンズヘルスケア:女性の健康と骨盤帯グループに所属しています。最新の科学的な根拠と世界の動向からあなたやあなたの大切な人に最適な調整をご提案します。

お気軽にご相談ください。

産後は、基本的には自然回復的に妊娠前の身体に戻ります。しかし、産後のホルモンによる身体の変化だけでなく、身体リズムが崩れた生活や育児などによって生じる神経絞扼や膜組織の崩れや腹圧の低下などによる不調も産後ケアに含みます。対象は、出産を経験した後に体調を崩された方すべてです。あなたらしい生活を送るためにお気軽にご相談ください。

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