こんにちは。
今日(12月11日)は、発達障害児など子どもの障害に対し熱心に取り組まれている療育施設の方々に、ライトスウェルの発達障害児や脳性麻痺児に対するリハビリについて説明を行ってきました。
後日、ブログにもしたいと思いますが、発達障害を持つお子さんに「ハサミはこうやって使うんだよ」といったように教えてあげても改善しないだけでなく、自己肯定感が低下し抑うつになってしまうというデータがあります。
これは、今までのやり方では障害の改善がみられないということです。
だからこそ、自己組織化リハビリの専門家であるライトスウェルがあります。
このままでは腰部痛の話ではなく、子どものリハビリの話になりそうなので話を戻します笑。
今回は、腰部痛に関して最新の情報を中心にブログを書かせて頂きます。
腰部痛と筋トレ
腰部痛の代表的な病気として、「脊柱管狭窄症」「分離すべり症」「ヘルニア」などがあります。
これらは、脊柱(背骨)に問題が生じ、結果脊柱を通る神経を圧迫して痛みや痺れが出現します。
残念ながら、一般的に腰部痛に対し行われるマッサージを行っても圧迫している神経は解放されず、根本的な解決にはなりません。ストレッチに関しては、椎間板などが神経を圧迫しているにも関わらず、さらに神経を伸ばしてしまうので、余計に痺れが出現したり、神経自体を傷つけたりする危険性が高いので注意が必要です。
そこで、病院などを受診して指導されるのが「筋トレ」です。
「体幹を鍛えて、安定性を高めましょう」
「コルセット筋を鍛えて腰部の負担を減らしましょう」
「コルセットは筋の代わりです。ずっとコルセットを外して筋肉を鍛えましょう」
などと言われた事があるのではないでしょうか。
確かに、腰部痛には体幹安定性がとても重要です。
しかし、この体幹安定性は、筋トレでは鍛えられません。
むしろ、筋トレをしすぎると体幹安定性は低下して腰部痛が増強する可能性があります。
というより、腰痛があるのに筋トレできます??
私もヘルニアになった事があるので分かりますが、無理です。少し動いただけで激痛です。
体幹安定性はインナーマッスルであり、インナーマッスルはシックスパックなどの筋トレで鍛えるような筋ではありません。
※シックスパックを作っている筋は、アウターマッスルです。インナーマッスルは、意識的に動かしたりできません。なぜなら、無意識で常に働いている綺麗な姿勢を作るような筋だからです。
インナーマッスルとは?
インナーマッスルという言葉をテレビやyoutubeなどで見かける機会があります。
インナーマッスルは、メディアで紹介されるような筋トレや深呼吸、ヨガのポーズなどでは残念ながら強化できません。
インナーマッスルは、持久力に優れ常に働き、姿勢を保つ為の筋群が構成する圧のことを指します。
簡単にいうと「腹圧」です。お腹に風船があるようなイメージです。
このインナーマッスルは、神経系にコントロールされ、身体に硬さや崩れなどの問題があるとお腹の風船が萎み、身体が整い良好な感覚が入ると風船が膨らみます。
以下にインナーマッスルの特徴を書きます。
①身体が整った良好な感覚で安定性が高まり、身体の崩れや手術・ケガの感覚で低下。
②強い筋トレで、インナーマッスルは低下する(身体のバランスを保つため)。
③強いストレッチで、インナーマッスルは低下する(過剰な神経へのストレスのため)。
④身体が整った状態で、重力を感じるとインナーマッスルは高まる。
⑤タイツなどの圧迫感覚で、インナーマッスルは低下する。
⑥パソコンなどの、姿勢を固定して指先を使うような作業を行うとインナーマッスルは低下する。
⑦5本指靴下や崩れた靴を履くと、インナーマッスルは低下する。
⑧インナーマッスルが低下すると、身体を支えられずバランス能力が低下して転倒しやすくなり、猫背にもなる。
このような特徴があります。これらは、神経系の振る舞いなので身体に入る感覚で良くも悪くも変化します。
例えばですが、シックスパックが凄い男性のダンスグループ(エ○ザイル)などは、単純な力は強いかもしれませんが、常に働くインナーマッスルが低下しているので長期的な姿勢を支える力は弱いかもしれません。
そして、アメリカンフットボールなどの腹筋が凄いスポーツ選手も腰部痛にて引退する事がとても多いというデータがあります。
もし、腹筋を鍛えて腰部痛が軽減するのなら、スポーツ選手は腰部痛を持っていない事になりますね。
余談ですが、一流スポーツ選手はよく見かける筋トレなどのパフォーマンス以上に神経系の調整に時間をかけています。
腰部痛に対するライトスウェルのリハビリ
ライトスウェルにも、腰部痛をお持ちの多くの方が来られます。
腰部痛の難しいところは、今まで筋トレなどを積極的に行っている方ほどインナーマッスルが低下していること、手術やマッサージを行っていた期間が長いほど網目状の結合組織の柔軟性が低下して身体が固まってしまっていること、そして腰部痛を発症してから現在までの期間が長いほど、脳内に痛みの記憶のネットワークが強烈に出来上がってしまっている事(ホメオスタシスもあります)です。
だからこそ、ライトスウェルでは良好な感覚を入力して、身体の硬くなった組織やインナーマッスルの働きを高めて行きます。そして、脊柱内の神経の滑走性を改善し痛みを根本から取り除いていきます。
結果、継続的に高まったインナーマッスルは、腰部痛を改善するだけでなく、年齢を重ねても猫背になりにくく綺麗な姿勢を保ちます。(猫背や円背は、インナーマッスルの低下だと言えます。)
またまた余談ですが、女性に多い産後の尿もれやお腹の出っ張りは、骨盤底筋群の筋トレでは改善しません。筋トレは筋線維の太さを太くする事なので改善しません。低下したインナーマッスルの改善が第一選択です。
youtubeなどには「神業整体師」「凄技マッサージ師」などが、一発で腰部痛を治す動画があります。
断言します。絶対に有り得ません。
それほど、医学が進んでも腰部痛は難しい疾患だと考えられています。
腰部痛は、腰部に負担が生じ結果的に脊柱の神経が圧迫され痛みが出現しますが、その原因は多岐にわたり本当に様々です。
インナーマッスルを低下させている要因を解決し、継続的にインナーマッスルを高めなければ改善しにくいです。
つまり、神経や結合組織、足部構造、眼球、頭頸部、脊柱、骨盤などの全身を評価して問題点を発見し調整しつつ、継続的にインナーマッスルを高めることで、神経の滑走性や神経に栄養している血管の血流は高まり、傷ついた神経や筋組織は修正され腰部痛は改善します。
ライトスウェルは、今後も腰部痛で悩まれている方のために最新の科学的根拠に基づき対応していきたいと思います。
長文のブログを読んでいただきありがとうございました。